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本質をとらえること(2)

2009-11-30 07:17

P114~115
 
【現象の背後にかくされている本質】
 
 事実はかならずしも真実をあらわさない。つまり現象はかならずしも本質をあらわしていない。そしてしばしば現象は本質とは逆のあらわれかたをする。われわれはこのことを片時も忘れてはならない。
 
 論理的にはヘーゲルがこのことを強調したのであった。本質はそのまま現象するものではないとヘーゲルは主張し、たんなる現象に目を奪われることをいましめ、真理はたんなる表面的で一面的な現象の背後にかくされている本質に関係したことがらだと主張しました。
 
 たしかにそのとおりであって、社会現象においても、たんなる現象しかみえていないのでは理論といえるようなものは成立しようがない。
 
理論とか科学とかいわれるものは、現象の背後にさしあたりはかくされている本質とか実体とか法則とかよばれているものを、なんらかの程度において把握できていなくてはならない。
 
したがって科学方法論あるいは認識論においてはどのようにしてこの本質・実体・法則などをとらえるかということが重要な課題となるのである。
 
先に述べたように、さしあたりみえているのは現象である。しかし現象の背後にかくされている本質・実体・法則をとらえるのが科学の使命であるとするならばどうすればよいのかということである。
 
 
引用:
現代の社会観  浜林正夫編
現代の社会科学① 学習の友社 1987年

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